東京都中央区銀座4-6-11 銀座センタービル6F(銀座三越右隣り) TEL. 03-3535-1117

月経前症候群(PMS)について

  1. PMSとは何ですか?(PMSの定義)
    PMSとは Premenstrual Syndromeの略です。
    PMSとは「通常、月経の2週間ないし1週間位前からおこり、月経開始とともに消失する、周期性のある一連の身体的、および精神的症状を示す症候群(いろいろな症状の集まり)」と定義されています。もっとわかりやすくいえば月経の前に体や気持の調子が悪くなり、次の生理の始まりとともに自然に軽快するいろいろな症状の集まりのことをいいます。

  2. PMSにはどのような症状が現れますか?
    先の定義に示したように身体的な症状と精神的な症状とに分けられます。それぞれの症状をリストアップしたものが表1です。

    表1.PMSの代表的な症状
    身体的症状精神的症状
    1.下腹部膨満感
    2.下腹痛
    3.頭痛
    4.乳房痛、乳房が張る
    5.腰痛
    6.関節痛
    7.むくみ、体重増加、脚が重い
    8.にきび
    9.めまい
    10.食欲亢進
    11.便秘あるいは下痢
    12.悪心,動悸など
    1.怒りやすい、反感、闘争的
    2.憂鬱
    3.緊張
    4.判断力低下、不決断
    5.無気力
    6.孤独感
    7.疲れやすい
    8.不眠
    9.パニック
    10.妄想症
    11.集中力低下、気力が集中できない
    12.涙もろい など

    これらが代表的な症状です。これらの身体的な症状や精神的な症状は単に本人がつらいだけでなく、社会的なトラブルも発生する原因になる事があります。
    例えば、PMSのため仕事を休んだり、在宅願望がおこる人もいます。また、身近な家族、例えば母親や夫にあたりちらしたり、口論したり、暴言をはいたりすることもあります。あるいは友人に決断を任せたり、「ノーと言えない」などの症状を示す人もいます。

    PMSには以上のようないろいろな症状が単一で出ることは少なく、身体的な症状と精神的な症状が複合して出る場合が多いのです。ですからその名のとおり、月経前症候群とよばれるわけです

  3. PMSにはどのような症状が現れますか?
    PMSの原因にはいろいろな説がありますが、現在まだはっきりと解明されてはいません。
    その中で有力な説を以下に紹介します。

    1.排卵した後に卵巣から分泌される黄体ホルモンという女性ホルモンにより体に水分が貯まりやすくなり、その水分貯留がいろいろな症状を出す原因となる。
    2.脳の中で分泌されモルヒネ様の作用があるβーエンドルフィンという物質が月経の前になると急激に低下する。その結果うつ状態になりやすいのではないかという説。
    3.脳内に神経刺激を伝達する作用をもつセロトニンという物質があります。セロトニンは神経線維の末端から分泌され、神経情報を伝達する役割をになっています。
    月経の前にはこのセロトニンが低下することが知られています。この月経前のセロトニンの低下がいろいろネガティブな精神症状が出る原因ではないかという説も最近は有力視されている説の一つです。

    以上のようにPMSの原因はいろいろあげられていますが、まだ完全に解明されているわけではありません。

  4. PMSはなぜ治療した方がよいのでしょう?
    MSのある婦人は御本人はもちろんつらいのです。しかし家族や職場の人など周囲にも少なからず好ましくない影響を与えます。御本人がイライラしていたり、集中力が落ちると同僚が不必要な気をつかいます。仕事上の効率も低下します。このようなことは御本人がわかっていても、その気分をコントロールできにくいのがPMSなのです。ですから適切な治療をして御本人はもちろん、周囲の人との人間関係もスムーズにさせたいと来院する人が私のクリニックには最近増えてきています。

  5. PMSの治療
    MSのある婦人は御本人はもちろんつらいのです。しかし家族や職場の人など周囲にも少なからず好ましくない影響を与えます。御本人がイライラしていたり、集中力が落ちると同僚が不必要な気をつかいます。仕事上の効率も低下します。このようなことは御本人がわかっていても、その気分をコントロールできにくいのがPMSなのです。ですから適切な治療をして御本人はもちろん、周囲の人との人間関係もスムーズにさせたいと来院する人が私のクリニックには最近増えてきています。

    • PMSのことをよく知ることの重要性
      PMSを治療する上で大切なポイントの一つは、患者さん御自身がPMSのことをよく知るということです。どういうことかといいますと、患者さん自身を悩ませていたいろいろな症状が月経の1〜2週間前から始まり、月経の開始とともに軽減、消失するという事実を見きわめ、決して過剰に思い込まないことです。これらの症状がPMSであると自ら認知するだけでも安心できます。
      さらにPMSについての正確な情報が得られれば、それだけで自分の精神的なあるいは身体的な不安を軽減することに役立ちます。ですから、PMSの正確な知識を得て下さい。

    • PMSの治療((1)非薬物療法(薬以外の治療法))
      1.食事について
      低蛋白、高炭水化物食がよいという説がある。
      2.カフェイン
      カフェイン(コーヒーなど)はPMSの症状を悪化させる可能性があり、ひかえめに。
      3.運動
      運動することも効果的な方法の一つです。その際、運動の強さが重要なのではなく、毎日少しずつでも規則正しく定期的に行なうことが重要です。
      4.代替療法
      ハーブサプリメント
      ハーブティー
      リフレクソロジーなどが有効なこともある。

    • PMSの治療((2)薬物療法)
      1.ビタミンあるいはミネラル
      ビタミンB6・カルシウム・マグネシウム・ビタミンEなど
      2.抗うつ薬(特に選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)
      PMSの原因の一つにセロトニンの活性の低下があげられていることは原因のところで既に述べました。このセロトニン作用の低下がPMSの抑うつや不安、攻撃性、集中力の低下などの精神症状の原因と深くかかわっているという考えかたから、セロトニンの活性化をはかりPMSの改善をはかろうとするものです。
      最近は各種のSSRIが開発され、PMSに対して有効であることが確かめられています。またこのSSRIは従来の抗うつ剤に比較し、副作用が少なく、服用しやすいことも利点です。PMSのうち抑うつなどの精神的症状が強い人には向いています。
      3.抗不安剤(いわゆる精神安定剤)
      4.経口避妊薬(ピル)
      ピルは女性ホルモンのうち少量の卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)を含んだ合剤です。ピルを服用するとその間、排卵がストップし、日頃卵巣から分泌される女性ホルモンのレベルが低下します。ピルがPMSの全ての人に、あるいはPMSの全ての症状を改善するものではありません。しかしピルを服用することによりPMSの特に身体症状のかなりの部分が軽減あるいは消失します。まず試みてもよい一つの方法です。

  6. PMSはなぜ治療した方がよいのでしょう?
    PMSで悩んでいる人はあなただけではありません。症状の強弱はありますが、かなりの人、あるいは軽症例も入れれば殆どの人はPMSあるいはそれに近い症状があります。そして繰り返しになりますが、PMSの被害者はあなただけではありません。どうかおっくうがらずに気軽に当クリニックに御相談下さい。快適で心安らかな日常生活をとりもどせるようお力になりたいと思います。