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避妊の相談

  • 避 妊

    • 避妊の必要性
      現在、先進国の中で日本は人工妊娠中絶術が多い国の一つです。その原因はいろいろありますが、1つはコンドームが避妊法の主流となっていること、避妊そのものを実施しないなどがあげられます。ではなぜ避妊が必要なのでしょうか。それはもちろん望まない妊娠を避けるためです。人工妊娠中絶術は単に御本人の体に負担になるだけではなく、女性の心も傷つけます。

    • 有効な避妊法は何か?
      現在副作用もなく、避妊効果が高いのは次の方法です。
      • ピル(経口避妊薬)
      • IUD(子宮内避妊具)
      その他、卵管結さつ(手術して卵管をしばってしまう方法)や男性の手術がありますが、両方とも一旦手術を受けると逆もどりするのが困難ですので若い人にはおすすめしません。

    • 避妊効果が完全ではないか、不確実な方法は?
      • コンドーム法
      • 性交中断(いわゆる膣外射精)
      • オギノ式(リズム法)
      • 基礎体温法
      • 殺精子剤
      • ペッサリー法
      これらの方法はピルと比較するとその避妊効果はかなり落ちるといわざるをえません。特にいわゆる膣外射精はとても避妊法とはよべないものです。

    • 最も効果が高い避妊法は?
      現在日本で使用できる最も確実で、安全で、やめればすぐ妊娠可能になり、未婚、既婚、お産の経験の有無にかかわらず実施できる避妊方法は唯一ピルだけです。

    • ピルって何?どうして避妊できるの?
      毎月きちんと生理がくる人は、毎月きちんと卵巣が働き、排卵していると考えてさしつかえありません。排卵するためには卵巣が自分が勝手に働いて卵巣の働きだけで排卵するのではありません。脳の中にあるホルモン中枢の指令を受けて排卵するのです。排卵すると卵巣から2つの女性ホルモンが分泌されます。一つは卵胞ホルモン(エストロゲン)です。もう一つは黄体ホルモン(プロゲステロン)です。
      一方、ピルにはこの両方のホルモンがごく少量含まれているのです。ピルを月経が始まった第1日目から服用しはじめると排卵をコントロールしている脳のホルモン中枢は卵巣が働いてホルモンを出していると勘違いをして排卵をおこさせる指令をださなくなります。その結果ピルを服用している間は排卵がストップします。排卵しなければ絶対に妊娠はおこりません。これがピルの避妊の原理です。
      ピル

    • ピルの服用のしかたは?
      先に述べたようにピルの一錠の中に少量の卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれています。特にホルモン量が非常に少ないのを低用量ピルといいます。避妊に使用されるのはこの低用量のホルモン含有ピル(低用量ピル)です。ピルは月経第1日目(生理が始まったその日)から服用をスタートし、あとは毎日1錠ずつ服用し続けます。

      • ピルには2つのタイプがある
        21日型:月経の第1日目からスタートし、21日間だけ毎日連続して服用します。その後の7日間は休み(休薬)、また3週間服用するタイプです。
        28日型:服用のスタートは21日型と同じですが、その後休みなくずっと連続してのみ続けるタイプです。
      • 同じ時間にのまないといけないか?
        そんなことはありません。数時間の差であればよいのです。夕食後とか、寝る前とかという大まかな時間設定でよいのです。
      • のみ忘れたらどうする?
        1日だけののみ忘れなら次の日に2日分を服用することでカバーできます。しかし2日以上忘れた場合はピルをストップし、他の避妊法に切り替えましょう。

    • ピルに副作用はないの?
      無数といっていい薬の中でこんなに長く使用され(先進国では15年以上前からスタート)、こんなに多くの女性が服用し、全世界のあらゆる人種が服用して安全性と有効性が確認されている薬はそう多くはないでしょう。メディア等で時にとり上げられる血栓症などの重篤な副作用は全くといっていいほどありません。しかし、小さな副作用(マイナートラブル)も含めれば全く副作用がないわけではありません。

      一部の人にみられるマイナートラブル
      • むくみ
      • 頭 痛
      • 吐き気
      • 出 血
      • 乳房のはり
      • 体重増加

      などです。しかしこのようなマイナートラブルの多くは服用開始の1〜2ヶ月の間だけで、その後は問題なくのみ続けられる人が殆どです。また、もし一つのピルがあわなければ他のピルに変えることで解決できます。当クリニックでは多くの方がピルを服用していますが、先に述べたマイナートラブルで服用を中止した方は極く一部です。

    • ピルをストップするとすぐ妊娠可能?
      ピルをストップすると約2ヶ月後には排卵が再開します。ですからもちろんその頃には妊娠が可能ですし、妊娠しても妊婦や胎児に何の問題も残りません。

    • ピルのその他の効果は(副効用)?
      ピルでの避妊効果は排卵をストップするためですが、この原理を使えば、機能性の月経困難症(生理痛)や子宮内膜症による生理痛にも有効です。また、月経量が多い人(過多月経)も月経血量がぐんと減ります。ですから月経血量が多く、貧血になっている方にはとても有効です。その他PMSにも効果的です。

    • ピルを服用したいけれど内診しなければいけないの?
      当クリニックではピルの処方時には内診を行なっておりません。充分な問診と簡単な血液検査、尿検査、血圧、体重の測定だけで充分だからです。もし婦人科的問題があればそのつど診察します。

    • ピルはいつまで服用できますか?
      基本的には5年でも10年でも希望するまで可能です。年齢的には一応40才まで可能とされていますが、他の内科的問題がなければ40才以上でも可能です。

    • 10代でも服用可能ですか?
      もちろん可能です。欧米ではティーンエイジャーの避妊法の第1選択はまずピルです。

    • 健康保険はききますか?
      健康保険は病気を診断し、治療することを目的としています。避妊は病気ではありません。ですからピルには保険が使えません。

  • 性交後避妊あるいは緊急避妊(アフターモーニングピル)

    • 性交後避妊って可能?
      ついうっかり避妊しないで性交してしまったり、コンドームが破れて避妊に失敗してしまったらどうします。もちろん妊娠しやすい排卵日前後のことです。
      この場合、卵巣の働きに急ブレーキをかけて排卵をストップしたり、排卵してしまっていたら、受精した卵を子宮で着床しないようにすることで性交後の緊急避妊が可能です。これが性交後避妊の原理です。

    • アフターモーニングピルの方法
      避妊に失敗した72時間以内に開始すれば90%以上で避妊が可能と報告されています。具体的には特定の中用量ピルを性交後72時間以内(時間が短ければ短い程効果が高い)に服用し、さらに12時間後に同様の中用量ピルをもう1回服用するのです。これを「ヤッペ(Yuzpe)の方法」といいます。

    • アフターモーニングピルはあくまでも一時的な緊急避妊法であることをお忘れなく!!
      この方法の避妊効果は100%ではありません。あくまでも緊急避妊法なのです。きちんと日頃からピルを使用して緊急事態がおこらないようにすることをおすすめします。